ミネラルマルシェは子供の学びの場!
ミネラルマルシェは、天然石や鉱物、化石、隕石などの展示販売会で、一般の方も気軽に参加することができます。
今回は、浅草橋ミネラルマルシェ2024に家族で訪れてたときの様子や、ミネラルマルシェで子供が学べることについてまとめました。
※当ブログの説明画像の一部は楽天サイトへのリンクとなっています。
ミネラルマルシェでは楽しくコミュニケーション能力をはぐくめる
出典:ミネラルマルシェ
ミネラルマルシェは、2013年に埼玉で初めて開催されて以来、全国各地で開催されるようになりました。
現在では、東京、神戸、横浜、大阪、名古屋、広島、福岡などの主要都市をはじめ、新潟、長野、秋田、沖縄などの地方都市でも開催されています。
ミネラルマルシェの人気の理由
ミネラルマルシェの人気の理由は、石の種類や価格が幅広いこと、ディーラーとのコミュニケーションが楽しいこと、体験型のイベントが充実していることなどが挙げられます。
また、入場料が無料であることも、ディーラーやたくさんのすてきな石との出会いのハードルを下げてくれています。
テレビや雑誌などのメディアにも多く取り上げられて、注目度が高まっています。
5歳の子供でも、さまざまなコミュニケーションの機会が得られる
ミネラルマルシェでは、子供がさまざまなコミュニケーションや意思決定の経験を積むことができます。
✔ コミュニケーションや意思決定の例
・ 石を売る初見のディーラーとの会話
・ 他の客との会話
・ 予算の中でほしい石を選択
たとえば、ディーラーとの会話についていうと、子供はミネラルマルシェに行くことで、初めて会う人とのコミュニケーションの仕方を学びます。
ディーラーさんの忙しさや他のお客さんとのやりとりを見て、話しかけるタイミングや声の大きさ、敬語の使い方などを覚えるでしょう。
自分が気に入った石について、質問したり、値段交渉したりすることで、自分の意見や要望を伝える力や、相手の反応を読む力がすこしずつ養われます。
ディーラーさんがにこにこ話しかけてきてくれた。
子供によくしてくれるディーラーさんばかりでした。
また、日常生活では、電子マネーをつかうことが多くなりましたが、ミネラルマルシェでは現金のみOKのお店がたくさんあります。
1万円以上でないとカードが使えないお店もありました。
娘は現金で買い物をすることで、お金の価値や石の価値、売買のしくみなどを、実感をもって学ぶことができたようでした。
ミネラルマルシェに行く時に必要な持ち物
ということで、子供と一緒にミネラルマルシェに行くときに必要な持ち物は以下のとおりです。
✔️ ミネラルマルシェの持ち物
・ 現金(千円札や小銭で)
・ カバン(購入した石の持ち運び)
・ 子供が集めた石(店での会話のネタに)
・ 飲み物(見て回るのは時間がかかる)
・ ブラックライト、ライト、虫眼鏡
・ 防寒具など
集めた石の保管方法などは以下をご参照ください。
浅草橋ミネラルマルシェ2024を家族で訪れてみた
出典:ヒューリックホール
浅草橋ミネラルマルシェ2024は、ヒューリックホールの2階と3階で開催されていました。
初日は雨でしたが、ヒューリックホールに近づいていくと、ガラス越しに見える人々の活気が伝わってきて、なんだかわくわくしました。
事前に気になる店や石をチェック
出展:ミネラルマルシェ(一部加工)
私はあらかじめ見てみたいお店を選んでおいて、そのお店の前を通ったら、娘に好きな石を選んでもらうことにしていました。
ミネラルマルシェのサイトに情報をきちんとのせていて、力を入れている分野がわかりやすい店を選びました。
また、娘自身が気になったお店でも入手しやすい値段のものがあれば買うことにしました。
気がつけば2万円ほど使って20個も石を買ってしまった
カフェでの反省会にて
ディーラーに値段や特徴を聞いたり、交渉したりして、娘も大人たちも楽しく石の買い物をすることができました。
結果的に、約2万円で20個ほど石を購入しました。
3時間ほどの滞在でしたが、とても充実した時間であっという間でした。
店ごとに購入した石とその解説
以下、店ごとに購入した石とその解説を載せていきます。
大人たちが沼にハマりそうな危険性はありますが、今回はあくまで教育目的であり、なるべく安価でおもしろい石、きれいな石、個性のよく出た石を娘に選んでもらいました。
まずは2階からめぐりました。
葡萄屋では数2、3ミリの粒が連なったた鉱物を販売
出展:葡萄屋
グレープアゲートとは、文字通りぶどうのような色や形をした鉱物です。
前調べで、このふしぎな石に興味をもった私は、2階の入口近くにあった葡萄屋にまっさきに向かいました。
インドネシア産グレープカルセドニー(1個500円~)@葡萄屋
グレープカルセドニーとは、インドネシアのスラウェシ島で最近発見されたクオーツの一種です。
紫色や緑色などの色があり、形成過程はまだナゾの鉱物です。
見た目のとおり衝撃に弱く、水にも弱いので、取り扱いには注意が必要です。
ちっちゃな粒が並んでてかわいい。
クラリティはパワーストーンやアメジストドームがずらり
次は、2階の会場を俯瞰するためぐるっと巡り、奥で出展していたクラリティのブースにたどり着きました。
クラリティでは数十センチの高さの細長いアメジストドームをいくつも飾っていて、迫力がありました。
私はディーラーさんとアメジストドームの話題で盛り上がりました。
パイライトインクォーツ(1g1000円)@クラリティ
パイライトインクォーツとは、透明な水晶の中に銀色に光るパイライト(黄鉄鉱)が入った石です。
クラリティのお店で、石の大きさの割に一番求めやすかったのがこの石でした。
黄鉄鉱がしっかり入ってキラキラしているものを娘に選んでもらいました。
HAA/feelは大粒で安価できれいな石がゴロゴロ
HAA/feelでは求めやすい価格の個性ゆたかな石たちがゴロゴロ並んでいました。
気がつけば4つほど石を買っていました。
娘に「もう少し安くなりませんか?」と交渉してもらって、3700円程度のところ、3400円におまけしてもらいました。
メキシコ産オレンジカルサイト(1個550円)@HAA/feel
カルサイト(和名は方解石)とは、炭酸カルシウムからなる鉱物です。
オレンジカルサイトは、鉄やマンガンなどの不純物が鮮やかに発色したもので、たくさん並んでいると、とても美味しそうに見えます。
硬度3で衝撃に弱く、水に溶けやすいので、注意してください。
一面磨きのラブラドライト(1個1650円)@HAA/feel
ラブラドライトの主な成分はナトリウム、カルシウム、アルミニウム、ケイ素で、和名は曹灰長石(そうかいちょうせき)といいます。
灰色の地に、光の角度によって青や緑、金色などのラブラドレッセンスとよばれる虹色が現れます。
きれいだったから1つ買ってもらった。
モロッコ産セレナイト(1個880円)@HAA/feel
セレナイト(和名は透石膏)は硫酸カルシウムを主な成分とする半透明な石で、ギリシャ語の月が名前の由来です。
硬度2で衝撃に弱く、水に溶けやすいので、注意してください。
まっ白なツヤのあるハートの形にカットされた石はころっとしてかわいらしく、娘にねだられ購入。
パイライト(1個600円くらい)@HAA/feel
パイライト(和名は黄鉄鉱)は、金属光沢のある黄色の石で、鉄と硫黄からなります。
パイライトは金に似ていることから「愚者の金」と呼ばれます。
小さな四角い面がキラキラしていて、これも娘にねだられ購入。
ストーンキャッスルには子供が喜ぶ石がいっぱい
ストーンキャッスルは、中華風なカービングストーンが印象的なお店でした。
ビスマス(1個500円)@ストーンキャッスル
ビスマス(和名は蒼鉛)は階段状に入り組んだ虹色の金属です。
ビスマスは、摂氏270度ほどで溶ける金属で、溶かして固めるだけで、このような結晶ができます。
ビスマスの結晶が虹色に見えるのは、表面にできる薄い酸化膜が原因です。
オーラクォーツ(1個1000円)@ストーンキャッスル
左側の水晶は虹色に、右側の水晶は青く着色されていますが、これは金属の蒸気を水晶に吹き付けることで作られた人工的なものです。
白と青で迷ったけど、青にした。
バーマイト(1個500円)@ストーンキャッスル
バーマイトはミャンマー産の天然の琥珀の一種で、本物であれば非常に古くて希少なものです。
ちなみに、樹液が3000万年以上たって化石化した琥珀がアンバー、1000万年程度の半化石の琥珀はコーパルといいます。
お値段的にこれはコーパルだと思われます。
バーマイトは、濃い赤色から茶色の色合いで、青色の強い蛍光を示します。
購入したバーマイトは長さ6.5cmの半透明の茶色い大きなかたまりでしたがとっても軽く、鉱物ではないことがよく感じられました。
WJ.Gemsはうさぎのしっぽみたいなオケナイトが印象的
3階に移動し、まずは入口近くにあった、オケナイトとよばれる繊維状の石やインド産のカービングストーンをメインに扱うお店に立ち寄りました。
オケナイトといううさぎの尻尾のような繊維状の石?がとってもかわいらしいのですが、さわるのは禁止だそうです。
私は、オケナイトの話題でディーラーと盛り上がりました。
オパール(1g1000円)@WJ.Gems
オケナイトは高かったので、ここではまずオパールの原石を1つ購入しました。
小さなオパール原石でも、白い地に赤や緑の遊色がちゃんと見られます。
小さな宝石(4粒1000円)@WJ.Gems
色とりどりの小さな宝石ルースが4つで千円でしたので、娘が選びました。
種類は、ガーネット、水晶、アメジスト、ペリドットあたりだと思われます。
小さいけどキラキラしてきれい。
Harry Reysonは琥珀の卸の王様
Harry Reysonでは、リトアニア産の琥珀でさまざまな虫の入ったものや、琥珀のアクセサリーなどを売っていました。
長さ15cmはあろうかと思われる大きな琥珀があり、娘は手にのせて観察させてもらうことができました。
大きいけど、とっても軽かった。
虫がたくさんはいっていて、なんと150万円もするそうです。
リトアニア産アンバー(1個1500円)@Harry Reyson
ここでは、小さなリトアニア産の琥珀を購入しました。
この琥珀は、アメ色で、気泡がたくさん入っていて、真ん中に打ち継ぎ面のような線がはいっています。
これは樹液が垂れる際に温度が変わったことを示しているそうです。
TAIPEI COMPANYはラリマーの専門店
前調べで、気になっていたもう一つの石が、1974年にドミニカ共和国のパオルコ鉱山で発見されたラリマーです。
ペクトライトが不純物の銅によって青く発色したものをブルーペクトライトといい、ドミニカ共和国産のものをラリマーと呼びます。
ドミニカ共和国産ラリマー(1g280円、3g強で1000円)@TAIPEI COMPANY
小さなラリマーのうち、この独特のあみ目のような模様がよく出ているものを娘に選んでもらいました。
発見者の一人であるドミニカ人のミゲル・メンデスの娘「ラリッサ」と、スペイン語で海を意味する「マール」を組み合わせて、ラリマーと名付けられたそうです。
本当に、海の色や光を思わせます。
貝のかけらの亀(1個1000円)@TAIPEI COMPANY
貝のかけらをカラフルに着色した貝を寄せ集めてレジンでカメの形に固めた小さな置き物は、ストーンキャッスルでも置かれていました。
台湾人ディーラーのお姉さんと娘が楽しくお話しているうちに、購入することになりました。
ディーラーさんは、娘が家から連れてきたしろくまのぬいぐるみを落とさないようにと、ラッピング用の大きめなオーガンジーの袋をくれました。
Atomic Soulにはいろんな化石が並んでいた
マダガスカル産うんこの化石(1個2980円)を売っているAtomic Soulというお店がありました。
赤黒い塊は、約7000万年前の爬虫類や両生類の糞の化石で、コプロライトと呼ばれます。
うんこの化石は、古代の生態系や食性を知る手がかりになります。
実は、家にあるナショナルジオグラフィックのコレクションに、謎の化石の塊があったのですが、これもうんこの化石なのではないかと、ようやく判明したのでした。
50/50 TOKYOは出血大サービスで楽しませてくれる
さいごに楽しいイベントが待っていました。
3階のROOM 0の一番奥まで行ってみると、1000円でくじをひくイベントを提供するお店がありました。
ここのくじには、ハズレがないそうで、娘が釣ったくじも大当たりでした。
パキスタン産の水晶(1個1000円???)@50/50 TOKYO
あたった景品は、白い水晶のクラスターでした。
となりのお店のディーラーが、うちではこんな出血大サービスはできない、と唸り声を上げていました。
まとめ
ミネラルマルシェは、石好きの方はもちろん、石に興味のない方でも楽しめるイベントです。
2024年も全国で順次開催予定ですので、ぜひ子供たちと一度足を運んでみてください。
勉強になるし、とっても楽しかったよ。
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