ノンタンシリーズの作品はたくさん
我が家では、400冊以上の絵本を購入し、のべ5000冊以上子供に読み聞かせてきました。
ノンタンは読んでいて感情移入しやすく、大人が物語を楽しみながら読み聞かせできるように感じています。
今回は、ノンタンを厳選して購入しようと考えている方向けに、ノンタンあそぼうよ全23巻のそれぞれの絵本の内容と我が家の子供の反応をご紹介します。
ノンタンのシリーズ32作品のうちミリオンセラーは12作品
「ノンタン」は、1976年8月に1作目「ノンタン ぶらんこのせて」が発売され、2021年で45周年を迎えます。
2歳からの「ノンタン あそぼうよ」シリーズ、0歳からの「赤ちゃん版ノンタン」シリーズなどがあり、全商品を合わせると40点が刊行されています。
ノンタンの人気はシリーズ全体に及でいる
日本でミリオンセラーを達成した絵本は130作品あまり。
そのうち、ノンタンのダブルミリオンセラーが4作品、ミリオンセラーは8作品、計12作品をノンタンが占めています。
ちなみに、ノンタンシリーズ全体の発行部数では、絵本39点とかるた1点、合わせて3360万部(2020年12月時点)に上ります。
この部数は、絵本のシリーズもので第4位。大人気ですね。
ノンタンシリーズでダブルミリオンセラー(200万部以上)の作品
- ノンタン ぶらんこのせて(267万部)
- ノンタン おやすみなさい(249万部)
- ノンタン!サンタクロースだよ(246万部)
- ノンタン およぐのだいすき(204万部)
ノンタンシリーズでミリオンセラー(100万部以上)の作品
- ノンタン おねしょでしょん(195万部)
- ノンタンのたんじょうび(183万部)
- あかんべ ノンタン(173万部)
- ノンタン あわぷくぷく ぷぷぷう(173万部)
- ノンタン ボールまてまてまて(161万部)
- ノンタン おしっこ しーしー(151万部)
- ノンタン ほわほわ ほわわ(146万部)
- ノンタン はみがき はーみー(100万部)
※部数は、トーハン「ミリオンぶっく 2020年版」より。
ノンタンあそぼうよ(前半1976年〜1982年)
今回は、そんなダブルミリオン・ミリオンセラー10作品を含む「ノンタン あそぼうよ」シリーズ23作品を、発売された順にご紹介します。
当ブログでは、1976年〜1982年の期間に出版された絵本を「前半」の作品、それ以降を「後半」の作品と呼ぶことにしています。後半は以下の記事でご紹介しています。
まずは、前半10作品を。※カッコ内は発売年月です。
ノンタンぶらんこのせて(1976年8月)
ぶらんこを譲らなかったノンタン。怒ってしまったみんなに「10までかぞえたらかわるよ。」と申し出ます。しかし、ノンタンは3までしか数えられず。。。
ノンタンの数え歌はお風呂などで活躍する
なぜか皆さん、お風呂で温まる時に「おまけの〜」を歌うようですね。
我が家でもいつの間にか、子供がお風呂で歌っています。
少しの時間我慢したり待ったりするのに、そして、数え方を覚えるのに重宝する歌ですよね!
ノンタンのぶらんこの上にはいつもあおむしがいる
ぶらんこの結わえてある木には、あおむしがいて、みんなを見守っています。
そのあおむしですが、徐々に左の枝に移動します。
子供が1歳の頃は、そんなあおむしの動きにも反応していました。
ノンタンおやすみなさい(1976年8月)
夜眠れないノンタンは、友人宅を次々に訪れて一緒に遊ぼうと誘いますが断られてしまいます。
ふくろうくんと暗い中遊んでみたものの、散々なことに。
ノンタンおやすみなさいは、眠る前の読み聞かせにちょうどよい
子供を寝かしつけるために読む絵本としては、ちょうどよい内容です。
ふくろうくん以外の登場メンバーはみんな気持ちよさそうに寝ています。
我が家では、「おやすみなさい」の挨拶は、この絵本で覚えました。
ノンタンに登場するメンバーの家はどれも個性的
ずぶ濡れになって帰るシーン。
みんなの家が一列に並んでいて、遠くにノンタンの家が見えます。
これ、誰のおうちだったっけ?とクイズを出すと、子供がとくいげに答えていました。
あかんべノンタン(1976年10月)
お散歩中に、あかんべしてみんなを驚かせて楽しんでいたノンタン。
最後はお日様にまであかんべを仕掛け、返り討ちに遭います。
子供にとってはあかんべは大好きなモチーフ
子供にとってはあかんべは大好きなモチーフのようです。
キヨノサチコさんは最初、白い狐のキャラクターでこのストーリーを描きました。
子供たちに見せてみたところ、大きな手応えを感じ、絵本作家になったという経緯があります。
あかんべでびっくりすることってある?
あかんべで、くまさんたちは見事にびっくりさせられ、手に持っていたものを落としていきます。
実際、あかんべでそこまでびっくりさせられることってあるのでしょうか。
みんながびっくりするあかんべってどんなだろう、と大袈裟に読んでみたら、子供がびっくりして泣いてしまったことがありました。
ノンタンおよぐのだいすき(1977年8月)
海にきていたノンタンとうさぎさんたちは、迷子のちびっこかめさんのママを探す途中で大きな魚に襲われます。
海の中と波打ち際とで展開するスケールの大きなストーリー
ノンタンおよぐのだいすきは、私が大好きな作品です。
水の中では泳いで進むこと、亀の甲羅が硬いこと、様々な海辺の生き物がいること、といった知識がバランスよく詰め込まれ、スケールの大きなお話に仕上がっています。
ノンタンは泳ぎが得意
ノンタンは泳ぎが得意なので、陸にむかって進む間、亀の母さんの甲羅に乗らず、じぶんで泳ぎます。
子供はお風呂でノンタンの真似をして、とってんとってん、とバタ足を楽しんでいます。
ノンタンほわほわほわわ(1977年12月)
風船ガムが膨らまず、間違って飲み込んでしまったノンタンは、お腹が膨らんで空へ。
引き止めようとして一緒に空に上ったみんなは、雲に助けられます。
雲の汽車は子供のあこがれ
ノンタンほわほわほわわには、チューインガム以外にも、楽しい要素がつめこまれています。
空の上までのぼったノンタンたちを助けたのはカラフルな雲。
楽しそうな雲の汽車を見ると、いつも子供は「乗りたいな〜」言います。
空気でふくらんでいるものに穴を開けるとつぶれる
蜂さんがふくれてしまったノンタンをチクンと刺すとき、私は子供にもチクンと突っつきます。
突っつかれた子供は、ケラケラ笑っています。
通販の緩衝材の袋は子供がチクンと言いながら潰してくれます。
ノンタンおねしょでしょん(1978年4月)
みんなそれぞれ様々な形でおねしょしてしまい、布団を一緒に干していたら、いじわる雲がやってきました。でも風さんが見事に雲を吹き飛ばしてくれました。
我が家の子供はまだおむつの生活なので、おねしょはしませんが、「でかでかおねしょは、パパだよ」などと、家族に割り当てて楽しんでいます。
子供が2歳前後のころは、雨の中保育園から帰る時に、「いじわる雲さんが雨を降らせてるね」と、天候の説明にも活用しました。
ノンタン!サンタクロースだよ(1978年11月)
クリスマスイブの夜、赤い自動車が欲しいノンタンは、ねこサンタに直接頼もうと探します。でも寝ない子のところにサンタさんは現れず。
うさぎサンタ、くまサンタ、ねこサンタ。ノンタンの世界のサンタクロースは平等にそれぞれの種ごとに存在しているようです。よく見るとトナカイサンタクロースもいます!空を飛び交うサンタたちを指差して、何サンタ?と子供に聞くと、子供は一生懸命答えます。
雪を知らなかった頃、子供は地面やノンタンの家の屋根が白いのを、不思議そうに見ていました。
ノンタンあわぷくぷくぷぷぷう(1980年1月)
お風呂が大嫌いなノンタンでしたが、泡に隠れて「だーれだ」と謎解きを楽しむみんなの様子に惹かれて自分もやってみることに。
2歳前後のころの子供は、この謎解きに一生懸命でした。「うしゃぎしゃん!」「ぶたしゃん!」とニコニコしていました。
うさぎさんがブラシで髪の毛を整えている様子を見て、子供は自分もやりたいとおねだり。ブラシを渡すと頭をゴシゴシしていました。
ノンタンのたんじょうび(1980年12月)
みんながくまさんの家に集まって何か作業しているのに、ノンタンだけ内容を教えてもらえません。でも、素敵な誕生日のサプライズに大感激。
ノンタンに目隠しするために、静かにみんなが近づくシーンで、「しーっ」と指を立てていたら、実際の生活でも子供が静かにしてほしい時に、親にしーっと指を立てるようになりました。
ケーキやクッキーを作る様子が細かく描かれていて、子供は一つ一つ、何しているの?と質問します。私は一度だけ、ノンタンクッキーを母と作ったことがありました。「いつか一緒に作ろうね」と子供にも話しています。
ノンタンボールまてまてまて(1982年9月)
遊んでいたボールが転がり、ノンタンとぶたさんは追いかけます。人参畑、小川、風船の木、地下の穴を経由して、最後はボールのたくさん入ったカゴの方へ。
小川沿いの小道が簡単な迷路になっていたり、風船の木では赤いボールを風船と見分けるクイズになっていたりするので、子供と楽しんでいます。
祖母からカラフルな昔ながらの紙風船をもらった子供は、この絵本の最後のページを見せて、「いっしょ!」と嬉しそうでした。
前半の作品の特徴
古ぼけないノンタン
出版年月を見てください。40年以上前から出版されているノンタン、全然古ぼけた印象がありません。あえて言うなら、風船ガムって、最近見ないなあ、というくらい。
理由としては、子供たちの普遍的な興味を追求していることにあるのかな、と思います。
前半のノンタンたちは、子供らしさがある一方、何でもこなせる大人っぽい自立した一面もあり、読んでいる子供たちに親近感や憧れの気持ちを抱かせ、やる気を引き出してくれます。
前半のおすすめの作品
どの絵本も、子供たちが大好きな身の回りに登場する事柄を扱っていて、複雑なストーリーではないので、物語を解さない1歳児からでも楽しめる内容だと思います。
最初に楽しむならば、「おやすみなさい」「あかんべ」「あわぷくぷくぷぷぷう」「ボールまてまてまて」あたりがおすすめです。
世界のいろんなことに興味を持ち始めた段階では、「ぶらんこのせて」「およぐのだいすき」「おねしょでしょん」「たんじょうび」がおすすめ。
クリスマス前になったら「サンタクロースだよ」を是非。
結局全部オススメですが、最初に出版された6冊のセットも売られているので、とりあえずこのセットから始めても良いかもしれません。
ノンタンあそぼうよ(後半1986年〜2019年)
以下の記事で後半の13作品について紹介します。
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