乳頭混乱の対策とは
一般的な哺乳瓶は、下に傾ければミルクが出てきます。
赤ちゃんがこの哺乳瓶を使ってミルクを飲むうちに、吸えば出てくる、という感覚を失ってしまうようです。
これを、「乳頭混乱」とよびます。
直母ができなくなるので、とてもやっかいな現象なのですが、簡単に克服できる方法があります。
今回は乳頭混乱の克服方法についてご紹介します。
直母を目指した挑戦を書いた記事のダイジェスト版は以下を参照ください。
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乳頭混乱を避けるための工夫
乳頭混乱に陥ると、赤ちゃんは直母をすることができなくなります。
乳頭混乱は1回や2回の哺乳瓶による授乳でも簡単に起こる
「ちょっと理系な育児」という書籍では、WHOガイドライン「乳幼児の栄養法」の内容をWHOに許可を取って翻訳公開されていています。
出産前にこの書籍を読んだ私は、「乳頭混乱」は避けるべき現象であることを理解しました。
また、乳頭混乱は、1回や2回の哺乳瓶による授乳でも引き起こされる可能性が高いことも知りました。
WHOが提唱するのはスプーンやコップでの授乳
乳頭混乱を避けるために、WHOはガイドラインでは、哺乳瓶でなく、スプーンやコップでの授乳を提唱しているそうです。
数十mlも毎回コップで飲ませるなんて、難しそうですね。
もっと簡単な方法はないものでしょうか。
しかも、私の赤ちゃんの場合、産院で既に哺乳瓶による授乳がたくさん行われており、いまさらスプーンやコップで飲ませるわけにもいきませんでした。
日本の赤ちゃんは直母できない場合に哺乳瓶で授乳開始する
「ちょっと理系な育児」の本から様々な知識を得て臨んだ出産でしたが、入院中、自分が理想的と考える母乳育児はなかなかさせてもらえませんでした。
入院中は、医師や助産師の管理下に置かれるため、病院の方針に従わなければなりません。
出産後しばらくは直母の練習をさせてもらえなかった
出産予定日より前に帝王切開で生まれてきた赤ちゃんには、生まれてから数日感、直母の練習を十分にはさせてもらえませんでした。
入院時の様子は以下のページで詳しく書いています。
入院中、助産師に哺乳びんの乳首の穴を広げるように指導された
産院の助産師からは、吸う力のない赤ちゃんのために、哺乳瓶の乳首の穴を爪楊枝で広げるよう指導されました。
退院後のため用意していたピジョンの哺乳瓶「母乳実感」は、傾けるだけでミルクが大量に飛び出す安易な乳首に変貌を遂げました。
赤ちゃんは、この安易な乳首であれば、ミルクをたくさん飲むことができます。
帰宅後もしばらくは加工した乳首で授乳を継続
直母を目指すにあたって良くないとわかっていても、退院後しばらくはこの乳首で授乳を行わざるを得ませんでした。
しばらくすると、赤ちゃんは穴を広げたピジョンの「母乳実感」の乳首で、推奨されている量のミルクを飲めるようになりました。
スプーンやコップ以外の効率的な方法
このまま、直母できずに終わってしまうのかな、と内心焦りつつ、ネットで乳頭混乱の対策を探したところ、1つの情報にたどり着きました。
それは、シンプルに「母乳相談室」という乳首を使うだけというものでした。
最強の乳首「母乳相談室」とは
ピジョン 母乳相談室 哺乳びん SSサイズ乳首付(Amazon)
母乳相談室の乳首はピジョンの哺乳瓶であればいずれでも取り付けられます。
乳首単体でも売られています。
SSサイズ 1個入 ピジョン 母乳相談室 乳首(Amazon)
この乳首に変更すると、赤ちゃんは、一生懸命吸わなければミルクが飲めません。
吸って飲む感覚を思い出してくれます。
母乳相談室の乳首の構造
さいしょの写真を見ていただくと分かるように、乳首は横から見るとひしゃげていて硬く、おっぱいの乳首と似た感触になっているのだそうです。
また、空気穴は接合部分に組み込まれ、空気が簡単にボトルに入らないような設計になっていて、吸う力が鍛えられます。
赤ちゃんが吸うと、スピーと空気が吸い込まれる音がします。
母乳相談室を購入
出産後22日目にしてネットで「母乳相談室」の存在を知った私は、すぐさまAmazonで購入しました。
洗浄で交換することを想定して、まずは3つ入手しました。
今からでも間に合うかもしれないと、すがる気持ちでした。
母乳相談室の乳首は深く咥えさせる
「母乳相談室」は、このブログを執筆している現在、ネットでしか買えないようです。
Amazonでは、桶谷式認定者の指導のもとにお使いください、と注記してあります。
しかし、出産後に通った母乳外来の助産師は、あまり怖がらずに使って良いとアドバイスしてくれました。
要は、深く咥えさせて吸わせれば良いようです。
一般的な乳首と同じです。
哺乳瓶の乳首を段階的に変更
生後23日目、届いた「母乳相談室」を、おそるおそる使い始めました。
母乳相談室を使い始める前の授乳手順
それまでは、搾乳と粉ミルクを以下の2段階で授乳していました。
1.搾乳を「母乳実感」で与える
2.粉ミルクを別の「母乳実感」で与える
最初は3段階で授乳
「母乳相談室」は赤ちゃんにとって難しい乳首ですから、乳首を「母乳相談室」に変更するにあたっては、慣れていってもらうために、3段階で授乳することにしました。
1.搾乳を「母乳相談室」で与える
2.疲れて飲まなくなったら「母乳実感」に交換
3.粉ミルクを別の「母乳実感」で与える
母乳相談室に慣れてきたら2段階で授乳
「母乳相談室」で飲める量が増えてきたら、
1.搾乳分を全て「母乳相談室」で与える
2.粉ミルクを「母乳実感」の乳首の哺乳瓶で与える
母乳相談室で安定的に飲めるようになったら従来の乳首の使用をやめる
そして、「母乳相談室」で安定的に飲めるようになったら、
1.搾乳分を全て「母乳相談室」で与える
2.粉ミルクも「母乳相談室」で与える
というように、段階的に搾乳と粉ミルクの与え方を変更しました。
哺乳瓶の乳首を変更した結果
初回、赤ちゃんは、これまで使用していた「母乳実感」の乳首との違いに困惑したようで、顔を真赤にして嫌がりましたが、なんとか50mlほど飲んでくれました。
1週間もするとすべてを「母乳相談室」で飲ませることができるようになりました。
いよいよ、直母の練習をするときがやって来ました。
さいごに
情報量のすくないなかでの直母シフトでしたが、乳首を母乳相談室につけかえるだけで、簡単に乳頭混乱をなおすことがでると知り、ほっとしました。
乳頭混乱で悩まれている方がいらっしゃったら、無理のない範囲で、ぜひ母乳相談室を試してみてください。
うまくいくといいですね。
直母を目指した経緯を記した他の記事
私の場合、直母に向けたチャレンジを続けた結果、2ヶ月で搾乳なしの「半ミ」にまでこぎつけました。
赤ちゃんが直母をできるようになると、飛躍的に母乳量が増え、8ヶ月目、会社に復帰するころには1回あたり130mlほど搾乳で得られるようになりました。
出産から2ヶ月間の授乳にまつわることをまとめた記事をご紹介します。
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