一級建築士の合格ノート

一級建築士のエスキスの縮尺は1/700が効率的な理由

esquisse 一級建築士の合格ノート

エスキスには様々な方法がある

資格学校では各クラスに担当の先生がいて、教え方も人それぞれです。製図において特に大きな違いを感じたのは二度目のエスキスの段階です。

以前の記事で、1/700程度で二度目のエスキスを作図すると記載しましたが、資格学校の中では、チビコマ、倍コマと呼ばれる方法でエスキスを行うよう指導している先生も少しばかり見られました。
 

なぜ私が二度目のエスキスを1/700程度で作図することにしたのか説明します。

1/700程度でエスキスをすることのメリット

私の通っていた資格学校が勧めていたのが、下書用紙のグリッドに頼らないエスキスの作図です。

資格学校では毎回、課題とともにその模範解答やエスキスの解説が配布されますが、その解説中で必ず用いられるのが1/700程度で作図した各ゾーンの配置図でした。

私も、この解説に倣って同じようにエスキスを行うことにしました。この場合、いくつかのメリットがあります。

1/700であれば図中に文字を書き込むことができる

 

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図では、赤で敷地境界線、青で建物の建つ範囲、駐車場スペース、駐輪場スペース、各ゾーンの位置、そして簡単に部門名や部屋名を書き込んでいます。

このように、1/700であれば、多くの条件をこの図のなかで検討することができます。

(本番ではここまで丁寧に描く必要はありません。私の場合、フリクションの赤で枠を描いたら、残りはシャープペンで描き殴りました。)

1/700であれば敷地と建物の関係を考えながら作業できる

 

敷地の状況と、建物内部の構成とは密接に関係していて切り離せるものではありません。

特に私の場合、敷地の状況を描き込まなければ、敷地に関する肝心なことを思い出せなくなります。

試験中に焦りながら、建物の中だけを何通りか検討するだけで、果たして正しいエスキスを行うことができるのでしょうか。

1/700であれば記憶に頼らずエスキスや作図ができる

 

また、部屋や部門の名称を書かなければ、本番で他の部分についてエスキスをしている間に、せっかく思いついた配置の詳細を忘れてしまうかもしれません。

1/700であれば、コンパクトかつ様々な情報を盛り込んだエスキスを行うことができます。

1/700であればグリッドにとらわれない作図ができる

 

エスキス中は、建物の構成が刻々と変化していきます。エスキスを短時間に終わらせるために重要なことは、なるべく消しゴムを使わないことです。

1/700であればグリッドに合わせることがそもそも難しいので、グリッドを無視したアバウトな作図となります。細かいところを気にせず大局を見たエスキスができます。

例えば、『廊下の並びにもう一部屋入れよう』と思ったとき、もともとアバウトに作図したエスキスであれば、図の上に少し濃い線で丸を描き足せば、それで事足りるのです。

1/700であれば正しいスケール感覚でエスキスをはじめられる

 

1/700でも簡単に、正しいスケール感覚でエスキスをはじめることができます。

1/700であれば、5mmグリッド14マスで49mとなります。

敷地の幅を50mと指定している過去問や資格学校の課題がほとんどですから、14マスの幅の敷地境界線を描いておけば、ほぼ正しいスケール感覚でエスキスを始めることができます。

Lucky
Lucky

図中の縦10マスについては、課題によって長さが異なるので、問題用紙を読んでから何マスになるのか計算します。

1/700であれば下書き用紙のスペースを有効活用できる

 

下書き用紙を4等分に折って、左上で面積調整を行い、その下に、1/700程度で二回目のエスキスをしています。1/700の図は3つ描いても左一列に収まります。

2列目で1/400のみを検討することができ、シンプルな構成となります。

下書き用紙の右半分は、万が一やり直す時のために空けておくことができます。

倍コマやちびコマは有効な方法なのか

以上の理由から、私は1/700程度の図を用いてエスキス練習を重ねていきました。

先生によっては倍コマやちびコマといった手法を生徒に伝授しているようでしたが、私は実際に使用したこともないし、そもそもやり方を知りません。

しかし、上の図の、本番で使用した下書き用紙を見ていただければ分かる通り、シンプル・スピーディーかつほどよく細かいエスキスを行うことができるのは、なんといっても1/700なのではないでしょうか。

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