読み聞かせからはじまる学びの土台づくり
我が家では、絵本の読み聞かせと、くもん3教科にとりくんでいます。

共働きでもむりなく続けられる方法を模索してきました。
今回は、我が家でおこなってきた幼児教育と、やってみて感じた成果や課題などについてご紹介します。
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絵本1万冊推奨との出会いと目標設定
この春に小学生になる娘には、3歳までにのべ5,000冊の読み聞かせと、3歳からのくもん通いをさせてきました。

絵本は楽しいけど、くもんは大変だった。。。
そのきっかけは、周囲におすすめされた本でした。
佐藤亮子氏の著書がきっかけの絵本読み聞かせ
娘が1歳半のとき、私は佐藤亮子さんの『3歳までに絶対やるべき幼児教育』という本を読みました。
3歳までに絶対やるべき幼児教育―頭のいい子に育てる(Amazon)
佐藤さんは4人の子どもたち全員を東大理三に合格させたことで有名です。
この本で、くもんでは3歳までに1日10冊、のべ1万冊の絵本を読み聞かせることを推奨しているということを知りました。

1万冊ってすごい迫力ですよね。
そこで、3歳までの残り1年半で5000冊を目指すことにしました。
毎日10冊はちょっと無理があるかなと思っていましたが、意外とこなせました。
統計的根拠による絵本の読み聞かせ効果の裏付け
その後も、たくさんの幼児教育の本を読みました。
米国最強経済学者にして2児の母が読み解く子どもの育て方ベスト(Amazon)
エミリー・オスター氏の『米国最強経済学者にして2児の母が読み解く子どもの育て方ベスト』では、2歳までの「語彙数」は親が読み聞かせれば増えるということ、「3歳」を超えるとテレビから学べるということが記されていました。

2歳までは読み聞かせ、3歳以上は他の手段もOKということですね。
将来の学力は10歳までの「読書量」で決まる!(Amazon)
松永暢史氏の『将来の学力は10歳までの「読書量」で決まる!』では、プロの受験指導者としての経験から、勉強の先取りよりももっと大切で、もっとたっぷりと必要なのが「読書」であると書かれていました。

文字が読めない間は、読み聞かせが「読書」としてカウントされるそうです。
読み聞かせの開始時期は、文字読みや情動理解の能力と関連しない
東京大学とポプラ社との共同研究による2024年12月20日のプレスリリースでは、日本においても、絵本の読み聞かせが、かな文字を読む能力や他者の情動を理解する能力に関連していることが示されました。
一方で、絵本の読み聞かせを開始した時期は、これらの能力とは関連していなかったことも示されました。

ムリして0歳から絵本を読み聞かせる必要はないのかも。
公文式の3教科取り組みの軌跡
娘は現在、くもんで国語、算数、英語の3教科ぜんぶにとりくんでいます。

まさか英語まで取り組むとは思っていませんでした。
公文で国語からスタートした理由
佐藤ママの本を読んで、娘の3歳の誕生日月からくもんを始めることにしましたが、まずは算数を学ばせようと思っていました。
しかし、先生からは「文字がまだ読めないので、まずは国語からはじめましょう」と提案されました。
絵本の読み聞かせで鍛えられていたので、娘は国語をスムーズにはじめることができました。
くもんの国語の問題にはすぐれた本がたくさん引用されています。
娘が興味をもったものは購入し、新たな読み聞かせの本とすることで、コミュニケーションの糧になっていくという好循環も生まれています。
漢字学習は楽しい
くもんの漢字でつまずきそうになったときは、伊東信夫氏の『白川静文字学に学ぶ漢字なりたちブック』7巻セットで、覚えられない漢字をしらべて説明しました。
絵をつかって漢字の成り立ちを学ぶこの本のおかげで、娘は漢字に興味をもち、楽しく学習できています。
4歳の誕生月からは算数にも挑戦
4歳の誕生月になったら国語にくわえて算数をまなぶことにしました。

100点はなまるを書く練習中。
くもんの算数というと、単純な計算問題が続くイメージがあります。
しかし、ときどき数列の問題や文章問題もあり、ひっ算などを通してケタや単位の考え方にもふれることができます。
公文式の弱点は創造性と応用力
くもんは繰り返し学習を徹底していますが、創造性や応用力がそだちにくいという指摘があります。

基本を理解しないと発展的な考え方はできないものです。
くもんの問題を理解せずとも解ける子は、基本的なところを理解できていないことに気づきにくいことが原因かもしれません。
我が家では、ホワイトボードで計算の考え方を図解するなど、「なぜそうなのか」を考える機会を作っています。
くもんで3教科に取り組むことになった経緯
5歳前になると、くもんで英語を話す子を見た娘が、自分も英語をやってみたいといいだしました。
そこで、5歳で国語、算数、英語の3教科をまなぶことになりました。

3教科の宿題がこなせるのか、娘の集中力が続くのか不安でした。
親の心配をよそに、娘は新しい教科に挑戦することが楽しいようで、意欲的にとりくんでいます。
英語の教材はていねいに作り込まれており、さまざまな声色の人たちの英語が、スティックで再生されて聞こえてきます。
それをまねて、シャドーイングをおこないます。

勉強中でなくても、英語の文章を口にするになりました。
各教科がそれぞれ違った刺激を与えてくれるので、かえって飽きずに続けられているのが嬉しい驚きです。
早期教育へのさまざまな意見
保護者たちが集うと、習いごとやベネッセ・学研などの通信教育がうまくいかないとこぼしているのをよく耳にします。

勉強の定着には読み聞かせの下地がだいじだと感じます。
英語なんて、保育園児が取り組んでも、そんなに効果なんて出ないですよね、と盛り上がります。
しかし、くもんの英語は、シャドーイングをしっかりとりいれているので、他の教材と比べても高い効果が期待できると私は考えています。

コミュニティーに流されず、自分で情報をあつめて考えましょう。
先取り教育への違和感
公文式では進度表にもとづいた「2学年先」「3学年先」という先取り教育が推進されている印象があり、正直なところ少し違和感がありました。

こどもの発達段階に合わせた学びが必要だと思っていました。
ただ、娘が「もっと難しいのをやりたい」と言うようになったので、本人の意欲を尊重することにしました。
友達との比較ではなく、本人の努力をほめる
私が意識しているのは、くもんの進度表ではなく「努力のプロセス」をほめることです。
「前よりもきれいに書けるようになったね」「今日は2時間もがんばったね」といった声かけを意識しています。
娘自身も、自分の成長を実感するようになってきた様子。

将来的にもこの姿勢が大切だと思います。
保育園生活と幼児教育の両立
共働きなので、読み聞かせとくもん3教科にとりくむ場合、学習時間の確保はたいへんです。
公立保育園にかよう子供ならではのメリハリをつけた過ごし方
私たち夫婦は共働きで、娘は公立の保育園にかよっていました。
幼児教育に熱心なわけではなく、おひるねや外遊び、工作などを大切にする保育園でした。

非認知能力をはぐくむ上で、幼児期に遊びに没頭することは大切です。
そこで、遊びは保育園や休日の家庭で、幼児教育は平日の家庭でおこなう方針をとりました。
それでも宿題が終わらない場合は、休日の午前中に1時間程度学習し、午後は思い切り遊ぶことにしました。
平日の過ごし方
くもんの宿題は、平日の朝30分・夕方1時間程度に分けて、できる範囲でとりくみました。

宿題をぜんぶこなすよりも、無理なく続けられることを重視。
3歳を超えても、寝る前の10分間は、必ず絵本の読み聞かせの時間に充てました。
指導者変更を乗り越えた保護者としての対応
くもんの先生も人間なので、保護者はコミュニケーションをきちんととりながらすすめていくことが重要です。
新卒指導者との円滑なコミュニケーションの模索
くもん教室の代表者が有期契約の場合、途中で交代することがあります。
娘が通っていた教室も、ある時突然、代表交代となりました。
新しい先生は宿題の未提出をきびしく指摘するようになり、それまでの代表者がにこにこして言ってくれた「よく頑張ってるね」というほめ言葉がなくなりました。
娘も「できない子」と認定されたような気持ちになったようで、進度も後退してしまいました。
感謝メールの効果
そこで、教室をお休みする連絡をする際、「最近、娘がやる気を出して頑張っているのは、先生の熱心なご指導のおかげです」と感謝の気持ちをメールで伝えました。
すると、先生からも、課題認識や指導で注力している点など状況をくわしく返信いただき、保護者としてすこし安心しました。
その後、先生の声かけが「前回より正しく書けるようになったね」など、具体的に認める内容に変わっていきました。
娘も「できない子」のレッテルから解放されたように感じたようです。
幼児教育の統計的な根拠や課題への対応
幼児教育の効果を研究するには、幼児がおとなになるまで追跡しなければならず、たいへんな時間と労力がかかります。
近年、発表されている様々な研究結果から、幼児教育による効果を考えてみます。
幼児教育に取り組む上で参考になったその他の著書
中学校牧子氏の『科学的根拠で子育て』という本では、小学校の学内順位が中学校での学力だけでなく、最終学歴や将来の収入にまで影響するという研究結果が紹介されています。
ジェームズ・J・ヘックマン氏の『幼児教育の経済学』では、幼児教育によって、いったんIQが高くなる効果がしだいに薄れても、IQ以外の主要な効果は継続することが示されています。

つまり、小学生で良い成績だった人は、勉強のやる気を失いにくい。
小学校時点の学力が人生における学力や収入に大きく影響
小学校時点での学力が、その後の人生における学力や収入に大きく影響するのであれば、幼児教育によるスタートダッシュは、かなり重要かもしれません。
読み聞かせやくもんは、この小学校での成功体験を確実にするのに役立つと思います。
公立保育園卒園時の総括
読み聞かせの目に見えない成果
読み聞かせについては、数字では測れない成果がたくさん見られます。
たとえば、イヤイヤ期とされる時期も、言葉でのコミュニケーションがしっかりできたおかげで大きな葛藤は生じませんでした。
自分の気持ちを言葉で表現し、相手の気持ちを考えることができるようになり、子どもの情緒の安定に役立っているようです。

保育園では、相手の気持を考えられていると太鼓判を押されました。
娘は絵本や本が大好きになり、本屋でも、くもんの国語教材に引用されている本を見つけると「これ知ってる!」と喜び、関連する本もふくめて買ってきて読むようになりました。
くもんでの2学年先達成の代償
公文3教科書の費用は、月額7,700円×3教科書で23,100円。年間で約28万円になります。
また、時間的なコストもかかります。
保護者である私たちの宿題を見る時間、教室の外での待ち時間なども含めると、週にすくなくとも6時間程度はくもんに費やしていることになります。

価値ある投資だとは思うので、もう少し継続していこうと思います。
さいごに
娘が1歳半の時から始めた絵本5000冊チャレンジと公文式3教科へのとりくみ。
振り返れば大変なこともありましたが、娘の成長を間近で見られることは何にも代えがたい喜びでした。
これからも娘のペースを尊重しながら、一緒に学び、成長していきたいと思います。
同じように幼児教育に悩み、頑張っている保護者の方々の参考になれば幸いです。
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