ノンタンシリーズの作品はたくさん
我が家では、400冊以上の絵本を購入し、のべ5000冊以上子供に読み聞かせてきました。
ノンタンは読んでいて感情移入しやすく、大人が物語を楽しみながら読み聞かせできるように感じています。
今回は、ノンタンを厳選して購入しようと考えている方向けに、ノンタンあそぼうよ全23巻のそれぞれの絵本の内容と我が家の子供の反応をご紹介します。
- ノンタンシリーズの人気と実績
- ノンタンあそぼうよ前半10作品の詳細レビュー
(1976年〜1982年) - ノンタンぶらんこのせて(1976年8月)
- ノンタンおやすみなさい(1976年8月)
- あかんべノンタン(1976年10月)
- ノンタンおよぐのだいすき(1977年8月)
- ノンタンほわほわほわわ(1977年12月)
- ノンタンおねしょでしょん(1978年4月)
- ノンタン!サンタクロースだよ(1978年11月)
- ノンタンあわぷくぷくぷぷぷう(1980年1月)
- ノンタンのたんじょうび(1980年12月)
- ノンタンボールまてまてまて(1982年9月)
- 前半の作品の魅力とおすすめの選び方
- ノンタンあそぼうよ(後半1986年〜2019年)
ノンタンシリーズの人気と実績
「ノンタン」は、1976年8月に1作目「ノンタン ぶらんこのせて」が発売され、2021年で45周年を迎えました。
2歳からの「ノンタン あそぼうよ」シリーズ、0歳からの「赤ちゃん版ノンタン」シリーズなどがあり、全商品を合わせると40点が刊行されています。
ミリオンセラーを達成した12作品
日本でミリオンセラーを達成した絵本は130作品あまり。
そのうち、ノンタンのダブルミリオンセラーが4作品、ミリオンセラーは8作品、計12作品をノンタンが占めています。
シリーズ全体の発行部数は3360万部(2020年12月時点)で、絵本のシリーズもので第4位という大人気シリーズです。
ノンタンシリーズのダブルミリオンセラー(200万部以上)
ダブルミリオンセラーの作品は、誰もが知っているものばかりです。
- ノンタンシリーズのダブルミリオンセラー
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- ノンタン ぶらんこのせて:267万部
- ノンタン おやすみなさい:249万部
- ノンタン!サンタクロースだよ:246万部
- ノンタン およぐのだいすき:204万部
ノンタンシリーズのミリオンセラー(100万部以上)
もちろん、ミリオンセラーも、あまりにも有名です。
- ノンタンシリーズのミリオンセラー
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- ノンタン おねしょでしょん:195万部
- ノンタンのたんじょうび:183万部
- あかんべ ノンタン:173万部
- ノンタン あわぷくぷく ぷぷぷう:173万部
- ノンタン ボールまてまてまて:161万部
- ノンタン おしっこ しーしー:151万部
- ノンタン ほわほわ ほわわ:146万部
- ノンタン はみがき はーみー:100万部
※部数は、トーハン「ミリオンぶっく 2020年版」より。
ノンタンあそぼうよ前半10作品の詳細レビュー
(1976年〜1982年)
今回は、そんなダブルミリオン・ミリオンセラー10作品を含む「ノンタン あそぼうよ」シリーズ23作品を、発売された順にご紹介します。
当ブログでは、1976年〜1982年の期間に出版された絵本を「前半」の作品、それ以降を「後半」の作品と呼ぶことにしています。後半は以下の記事でご紹介しています。
まずは、前半10作品を。※カッコ内は発売年月です。
ノンタンぶらんこのせて(1976年8月)
ぶらんこを譲らなかったノンタン。
怒ってしまったみんなに「10までかぞえたらかわるよ。」と申し出ます。
しかし、ノンタンは3までしか数えられず。。。
- 特徴・見どころ
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- 順番を守ることの大切さを自然に学べる
- 「1、2、、、、おまけのおまけの〜」という数え歌
- ブランコの木にいるあおむしが少しずつ移動
子供の反応・読み聞かせポイント
お風呂で「おまけの〜」を歌うのが我が家の定番でした。
1歳の頃はあおむしの動きに注目し、2歳になると数を一緒に数えるようになりました。
待つことや我慢することを教える時にも活用できる一冊です。
ノンタンおやすみなさい(1976年8月)
夜眠れないノンタンは、ともだちの家を訪ねて遊ぼうと誘いますが、みんな眠っていて断られます。
ふくろうくんと暗い中遊んでみたものの、散々な目にあってしまいます。
- 特徴・見どころ
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- 夜は寝る時間だということをおしえてくれる
- 各キャラクターの個性が表れた家が楽しめます
- 暗やみで遊ぶことの危険性も伝える内容
子供の反応・読み聞かせポイント
「おやすみなさい」の挨拶はこの絵本でおぼえました。
みんなが気持ちよさそうに寝ている様子を見て、子供も眠くなるようです。
ずぶ濡れになって帰るシーンでは、みんなの家が一列に並んでいて、遠くにノンタンの家が見えます。

キャラクターの家当てクイズも楽しめます。
あかんべノンタン(1976年10月)
お散歩中にあかんべをしてみんなを驚かせて楽しんでいたノンタン。
調子に乗ってお日様にまであかんべをしたら、返り討ちにあいます。
- 特徴・見どころ
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- いたずらをする際の加減を学ぶことができる
- キャラクターたちのコミカルな反応が楽しい
- 最後にお日様が仕返しをする場面が印象的
子供の反応・読み聞かせポイント
子供はあかんべが大好きで、真似をして楽しんでいます。
ただし、大袈裟にあかんべを演じすぎると本当にびっくりして泣いてしまうことも。
程よい演技力が求められる絵本です。
もともとは狐のあかんべだった
キヨノサチコさんは最初、白い狐のキャラクターでこのストーリーを描きました。
子供たちに見せてみたところ、大きな手応えを感じ、絵本作家になったという経緯があります。
ノンタンおよぐのだいすき(1977年8月)
海で遊んでいたノンタンたちは、迷子のちびっこかめさんのママを探します。
途中で大きな魚におそわれますが、かめのママの甲羅で助かります。
- 特徴・見どころ
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- たくさんの海の生き物が登場
- スケールの大きな展開で、ワクワクする冒険物語
- 「とってんとってん」という印象的な擬音語
子供の反応・読み聞かせポイント
「とってんとってん」と言いながら風呂でバタ足を楽しんでいます。

ノンタンは泳ぎが得意。
生き物の名前を覚えたり、亀の甲羅が硬いことを学んだりして、海の知識が自然に身につく作品です。
ノンタンほわほわほわわ(1977年12月)
風船ガムを間違って飲み込んでしまったノンタンのおなかが膨らんで空へ浮かびます。
みんなが助けようとしますが、最後は雲の汽車に救われます。
- 特徴・見どころ
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- カラフルな雲の汽車が、子供たちの心を掴む
- 空を自由に飛ぶという、夢のある展開が魅力
- ハチに刺されてしぼむ結末が分かりやすい
子供の反応・読み聞かせポイント
読み聞かせると、「雲の汽車に乗りたい!」と子供はいつも言います。
蜂がチクンと刺すシーンで子供をツンツンすると大喜び。
緩衝材のプチプチをつぶして遊ぶ時に「チクン!」と言いながら楽しんでいます。
ノンタンおねしょでしょん(1978年4月)
みんなそれぞれ違う形でおねしょをしてしまい、お布団を干していたら、いじわる雲がやってきます。
でも風さんが雲を吹き飛ばしてくれました。
- 特徴・見どころ
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- おねしょが堂々と描かれている
- 各キャラクターのおねしょの形が個性的で面白い
- 雲のうごきと天気の変化がわかりやすく描かれている
子供の反応・読み聞かせポイント
「でかでかおねしょはパパ」など、家族に割り当てて楽しんでいます。
雨の日は「いじわる雲さんが雨を降らせてる」と天候の説明にも活用。
トイレトレーニング中の励ましにもなります。
ノンタン!サンタクロースだよ(1978年11月)
クリスマスイブ、赤い自動車が欲しいノンタンは、サンタを探しますが、寝ない子のところにサンタは来ません。
動物の種類ごとに違うサンタがいることを知ります。
- 特徴・見どころ
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- 動物ごとにサンタがいるという、ユニークな設定
- 空をたくさんのサンタが飛び交う様子が夢をかき立てる
- 冬の雪景色の美しい描写が印象的
子供の反応・読み聞かせポイント
空を飛び交うサンタたちを指差して、「何サンタ?」というクイズが大人気。
うさぎサンタ、くまサンタなど、一生懸命答えてくれます。
雪を知らなかった頃、絵の中の白い屋根や地面を不思議そうに見ていました。

クリスマスシーズンの必読書です。
ノンタンあわぷくぷくぷぷぷう(1980年1月)
お風呂が大嫌いなノンタンですが、泡にかくれて「だーれだ」クイズを楽しむみんなの様子に惹かれて、自分も参加することにします。
- 特徴・見どころ
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- お風呂嫌いなお子さんが、お風呂に入るきっかけになるかもしれません。
- 泡でできた動物たちのシルエットクイズがあり、お子さんの観察力を養うことができます。
- 体や顔を洗うなど、身だしなみを整える場面も描かれています。
子供の反応・読み聞かせポイント
2歳頃は「うしゃぎしゃん!」「ぶたしゃん!」とクイズに夢中でした。
うさぎさんがブラシで髪を整える場面を見て、自分もブラシを使いたがるようになりました。
お風呂タイムが楽しくなる一冊です。
ノンタンのたんじょうび(1980年12月)
みんながくまさんの家でないしょの作業をしていて、ノンタンだけ仲間外れ。
実はノンタンの誕生日サプライズパーティーの準備でした。
- 特徴・見どころ
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- サプライズの楽しさと、友情の温かさが感じられる
- ケーキやクッキーを作る工程が詳しく描かれる
- 「しーっ」など、実生活で使える合図がたくさん
子供の反応・読み聞かせポイント
「しーっ」の合図を真似して、おたがいに静かにしてほしい時に使うようになりました。
お菓子作りの場面では「何してるの?」と興味津々。
「いつか一緒にノンタンクッキーを作ろうね」と約束しています。
ノンタンボールまてまてまて(1982年9月)
転がったボールを追いかけるノンタンとぶたさん。
にんじん畑、小川、風船の木、地下の穴を通って、最後はたくさんのボールが入ったカゴにたどり着きます。
- 特徴・見どころ
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- 簡単な迷路で知育効果も期待される
- 風船とボールを見分けるクイズを楽しめる
- ボールを追いかける冒険的な展開が、好奇心をくすぐる
子供の反応・読み聞かせポイント
読み聞かせながら、小川の迷路や風船の木でのボール探しを楽しんでいます。
祖母から紙風船をもらった時は「いっしょ!」と絵本を私に見せて喜んでいました。
ボール遊びの後に読むと特に盛り上がります。
前半の作品の魅力とおすすめの選び方
ノンタンが40年以上愛される理由
1976年から出版されているにも関わらず、全く古さを感じさせません。
あえて言うなら、風船ガムって、最近見ないなあ、というくらい。
子供たちの普遍的な興味を的確にとらえた、シンプルながら心に残るストーリーが魅力です。
前半のノンタンたちは、子供らしさがある一方、何でもこなせる大人っぽい自立した一面もあり、読んでいる子供たちに親近感や憧れの気持ちを抱かせ、やる気を引き出してくれます。
前半の年齢別おすすめ作品
どの絵本も、子供たちが大好きな身の回りに登場する事柄を扱っていて、複雑なストーリーではないので、物語を解さない1歳児からでも楽しめる内容だと思います。
- 年齢別おすすめ作品
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- 1歳〜1歳半頃:「おやすみなさい」「あかんべ」「あわぷくぷくぷぷぷう」「ボールまてまてまて」
- 1歳半〜2歳頃:「ぶらんこのせて」「およぐのだいすき」「おねしょでしょん」「たんじょうび」
- 季節のイベント
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- クリスマス:「サンタクロースだよ」
- 誕生日:「たんじょうび」
初めての方には、最初に出版された6冊セット「ノンタンプレゼントセット」から始めるのもおすすめです。
ノンタンあそぼうよ(後半1986年〜2019年)
後半13作品については、以下の記事で詳しく紹介しています。
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