いざ裁縫をしたくなったときに備える
かわいらしい小物を作りたい、服を作りたい、そんなときに活躍する裁縫道具ですが、必要なものを挙げるとかなりの数になります。
今回は、裁縫道具を一式持ってはいるけれど一部足りないもを追加したりバージョンアップしたりしたい人向け、裁縫道具をセットで欲しい人向けのおすすめをご紹介します。
まずは裁縫の手順に沿って、おすすめの道具から。
体や家具のサイズを測って生地の量や使う位置を定める
裁縫は、型紙を作ったり、生地にカットするラインや縫い合わせるラインに沿って印を付けたりする作業から始まります。
メジャーを使って曲がった場所や定規がうまく当てられない場所を測る
洋服であれば着せたい人の体のサイズを測って型紙を作ったり、小物であれば配置する場所の家具などのサイズを測ったりするなど、立体的なものを測るのにメジャーが使われます。
Jimjisのメジャーは巻取りボタン付きで余裕の2m、人気の高いアイテムです。
定規・ものさしを使って布のサイズを測る
定規やものさしは、布の出来上がり線と縫い代とを測るために使います。
カーブ定規はえりやそでぐりなど、曲線のパーツの型紙を作ったり、曲線部分の長さを測ったりするときに重宝します。
チャコペン・チャコシート・ルレット・ヘラでカットする位置を決める
LEONIS 水で消える 自然に消えるチャコペン(Amazon)
チャコペンやヘラなどで布をカットしたり縫ったりする位置に印をつけることができます。
時間が経つと勝手に消えてくれるペン、水に濡れると消えてくれるペンを揃えておくと、洗濯できる・できない生地に応じて使い分けることができます。
Clover NEWチャコピー 片面 5色セット(Amazon)
ペンタイプでなくとも、水で消えるチャコシートや、チャコシートの上から抑えるルレット、布に直接穴を開けて印をつけるギザ歯のルレット、折り皺をつけるヘラなどもあります。
生地や糸をカットする
はさみは切れ味が命。
裁縫セットにおいても、良いはさみが入っているものは値段が変わってきます。
布切りハサミ・裁ちばさみでシンプルに生地をカットする
大きな布はチョキチョキと切るのではなく、裁ちばさみの刃を押しつけながらす~っと切ると正確に素早くカットできます。
ロザリーの裁ちばさみは従来から使われているステンレスではなく、ハッドフィールド鋼という切れ味よく錆びにくい素材が採用されていて人気があります。
ロータリーカッターで複雑なラインをカットする
裁ちばさみで複雑な形の型紙がついた布をカットすると、型紙が少しずれてしまって、正確にカットできないことがあります。
そんなときに活躍するのがロータリーカッターです。
強い力は要りません、前に押す方向に動かして布をカットします。
カッターマットを敷いてテーブルを傷つけずに作業
ロータリーカッターを使う場合に必須なのがカッターマットです。
こすると印刷されたマス目が消えたり、熱を加えると曲がったりするので、カッターマット以外のことに使う場合や維持管理には注意が必要です。
オルファのカッターマットは、はほどよい柔らかさで切り心地がよいため人気があります。
リッパーは間違えた箇所をほついたりボタンホールの穴をあけるのに便利
縫い間違えたところの布は傷めずに糸だけをカットすることができるリッパーですが、実はボタンホールなどの穴をあける時にも使います。
とがった部分で穴を開けたいところに差し込み、布をすくい上げるかたちで開けていきます。
糸切りばさみは小さめの先端がとがったものを選ぶ
裁ちばさみが大きな範囲の布を扱うことに向いているのに対して、糸切りばさみは小さな作業に向いています。
糸切りバサミというと、カニのハサミのような形をイメージされるかもしれませんが、持ち替えずにいろんな作業をこなせるカットワークはさみも切れ味に問題はなく、重宝します。
小回りが効くように、尖っていて小さな刃先のはさみを選びましょう。
縫う前後にアイロンをあてると作業しやすい
裁縫には、縫ったあとで縫い代をアイロンで割って平らにする作業工程がたくさんありますし、アイロンで生地を整えてから縫うと、作業がらくに進められ、仕上がりも美しくなります。
アイロンは、接着芯を貼り付けるときにも使います。
手芸用の小さなサイズのアイロンは小回りがきく
普段使いのアイロンとは別に、手芸用の小型アイロンがあれば、小回りが効いて電気代も節約できます。
ドライタイプの手芸用アイロンであれば’、アイロンの中に残っていた水滴が不意に水蒸気として吹き出して生地を傷める心配もありません。
薄いソール部分を生地の下に潜り込ませることもできます。
パッチワークを縫うときはじゃまにならない小さなこてが便利
パッチワーク、ポケットなどの生地を縫うときは、縫い代をアイロンがけして形を整えると作業がやりやすくなります。
コテは小さい範囲を熱処理できる上、置き場所に困りません。
生地を縫い合わせる
生地の印付けやカットが終わると、いよいよ縫い合わせたりステッチを入れたりする段階となります。
縫い針は糸の太さや布の厚みなどによって使い分ける
手縫い用の針は、布や糸、目的によって様々な種類があります。
太さについては、薄い生地などで針穴が大きくなってしまうのを防ぐためにはには、細い針を使い、厚い生地などで力を込めて針を通すためには、太い針を使います。
長さについては、長い直線縫いには長針を、細かい縫い目には短針を使います。
とはいっても、糸通しがらくなので、私の場合はほとんど刺繍針を使っています(笑)
ピンクッション・針山は土台がしっかりしたものを選ぶ
縫い針やまち針をさしておくピンクッションは、下に木製の板などしっかりした土台がついたものがおすすめです。
布と綿だけで作られたものは、軽くて机から転がり落ちたり、反対側から出ていた針でケガをしたりして危険です。
バンドが付いていて腕やミシンに取りつけられるピンクッションを使うと、プロになった気分で裁縫が楽しめます。
まち針は小さな玉がついたものを選ぶ
ガラス玉待ち針 500本セット ピンクッション付き(Amazon)
型紙や布を仮止めするのにまち針を使います。
太さや長さなど様々なものがありますが、板状のトップがついたまち針はミシンで間違って生地に縫い付けてしまうことがあるので、小さめの玉状のトップがおすすめです。
生地と反対色のものを選んで使うと目立つのでミスが減ります。
しつけ糸も用意しておくと本番用の糸を節約できる
NASKA 藤娘 手縫い用しつけ糸 ボビン巻(Amazon)
しつけ糸は、強度が弱いので手でちぎることができます。
まち針を使うよりも手間はかかりますが、しつけ糸でざっくり縫っておくほうが、型紙や生地同士がはずれにくい上、チャコペンのかわりの印にもなってわかりやすく、ミスが減ります。
刺繍糸のように束で売っているしつけ糸もありますが、ボビン巻のほうが一本ずつ取り出しやすいので、頻繁に使わない人にはこちらのほうが便利です。
目打ちは細かい作業のたくさんある裁縫において大活躍
細かいパーツを押さえたり、角をひっぱり出したり、小さな穴をあけて目印にしたりと、さまざまな局面で活躍する目打ちは、必須アイテムです。
あると便利なひも通し・ゴム通し
プラスチック製の糸通しがついたゴムを買えば事足りるのですが、つまんでひっぱり出すことができるこちらのひも通しがあると、とっても便利です。
道具は使用頻度や使用目的に応じてクオリティーを検討する
個々の道具のご紹介は以上です。
今後ずっと使い続ける予定がある場合は質の高いもの、ワンタイムで必要な場合は百円均一のもの、といった形で、使い分けると良いでしょう。
リンクをつけてご紹介している製品は、ほとんど全て定番モノや評価の高いものを選んでいますが、購入を検討される場合はAmazonレビューのチェックも忘れずにお願いします。
裁縫箱・ソーイングボックスはシンプルで機能的なものを
裁縫道具は大小さまざまなものがあり、うまく分類して収納できれば、作業するときにスムーズに取り出すことができます。
おしいれからひっぱり出してきて使うなら、持ち運びやすい入れ物があると便利です。
タイプ別にソーイングボックスをご紹介します。
Luxia ソーイングバッグ
透明なビニール素材のポケットがたくさんついているので細かい道具を小分けしやすいソーイングボックスです。
ファスナーで蓋が閉まるので、持ち運びも安心です。
倉敷意匠 ならのソーイングボックス
天然のナラ材を使った裁縫箱は、北欧のソーイングボックスにインスパイアされたデザインで中身が見やすく、大きな生地も下の段に収納できます。
ちょっと前の家庭にはよく見られたスタイルの懐かしいソーイングボックスです。
おばあちゃんちにも同じようなのがあるよ。
LITEM. UPシステムマルチボックス
LITEM. UPシステムマルチボックス 9段 (Amazon)
アイテムが増えてきたら、積み重ねて追加できる引き出しやカゴの出番です。
上の写真の製品以外にも、無印良品やニトリなどに、仕切り板つきの使い勝手の良いものがあります。
一式揃えたい人向けのソーイングセット
一式そろえたい場合は、専用の収納ケースに入った裁縫セットがおすすめです。
裁縫に必要なアイテムが揃っているのですぐに裁縫をはじめることができる上、中身に合わせて箱のサイズが定まっているためコンパクトで持ち運びやすいのがセット買いのよいところです。
一方、中の一つでも気に入らないものがあると、追加で調達しなければならないところがネック。
セットの場合、安物は避けて、個々のアイテムの品質が高いものを選ぶとよいでしょう。
アイセック コンパクト裁縫セット
日本製の裁ちばさみと糸切りはさみも含めて半透明の箱に入った教材用のセットですが、大人になってからも使い続けることのできるクオリティーです。
箱は全部で7色から選べて、ショルダーバッグ付きのセットもあります。
ミササ スヌーピー ソーイングセット ファスナーバッグ付き
ミササ スヌーピー ソーイングセット ファスナーバッグ トートタイプ(Amazon)
こちらも教材用のセットとして使えます。
表はスヌーピー、裏は縦ストライプのトート付きで、道具にもキャラクターがあしらわれていますが、ケースはまっしろで甘くなりすぎないデザインなので、男の子用としても使えそうです。
すみや忠兵衛 老舗のお裁縫揃い 14点セット
すみや忠兵衛 京都発 老舗のお裁縫揃い 14点セット(Amazon)
なんとも美しい和風の裁縫セットです。
箱のちりめん生地は赤、黄、黒、紫、緑から選べて、プレゼントにもぴったり。
セットにある美鈴のはさみは、とてもよく切れて人気があります。
さいごに
消耗品は100円均一、長く使う道具は使い勝手が良くて長持ちするものを、といった具合に入手先や品質を上手に選びましょう。
良い道具が手元にあると、次の作品の創作意欲がわいてくるので、本当の意味でのコスパもよくなっていきます。
また、美しい裁縫道具たちは、見ているだけでも幸せな気持ちになれます。
十分味して、自分にあった道具に出会えるといいですね!
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