水素エネルギーロケットは手軽に作れる!
子供というのは、動きのあるおもちゃが大好きです。
電池を使ってリモコンで動くおもちゃ、ゴムの力を使ってとばす飛行機など、様々なものがあります。
今回は、「水素エネルギーロケット」を組み立てて、5歳の子供と一緒にロケット発射実験をしてみた様子を紹介します。
手軽に何度も実験ができて面白かった。
「学研の科学」の体験キットとは
「学研の科学」の体験キットは、いろんな科学のテーマにそって、手を動かしながら学べる教材のシリーズです。
「水素エネルギーロケット」とは
「水素エネルギーロケット」は、2022年7月に発売された「学研の科学」の体験キットで、未来のクリーンエネルギーである水素を燃料にして飛ぶロケットをテーマとしています。
学研ホールディングスが12年ぶりに復刊した「学研の科学」の第1号です。
体験キットには、以下のものが含まれています。
✔️ 体験キットの主な内容
・ ロケットの発射台と発射管とチューブ
・ ロケット本体とつばさのステッカー
・ 発射ボタンと着火器
・ 電気分解タンクと炭酸ソーダ
・ 手回し発電機
・ 水タンクとチューブとスポイト
・ 冊子「学研の科学」
・ マンガ「SDGsのひみつ」
キットの構造自体はとてもシンプルで、あっというまに組み立てることができました。
水素エネルギーロケットで水の電気分解等様々なことが観察できる
出典:学研ステイフル
このキットは、水を電気分解して水素ガスを作り、それをロケットに使って飛ばすという仕組みを学べるものです。
水素エネルギーは、環境にやさしく、将来のエネルギー源として期待されているものですが、実際にどのように作られて、どのように利用されるのかを説明するのは簡単ではありません。
しかし、このキットを使うと、楽しみながら水素エネルギーのことを体験できるようになっています。
また、発電機のギアやロケットの角度、羽の形状など様々なことを一緒に学ぶことができます。
「水素エネルギーロケット」の組み立てと実験のポイント
キットに付属している冊子を見ながら、器具を組み立てます。
自分で用意するのはお水とハサミくらいでした。
キットの構造自体はとてもシンプルで冊子の説明もわかりやすく、あっというまに組み立てることができましたが、いくつか迷いがちなところやコツがいるポイントがありました。
水素エネルギーロケットの組み立てでの困惑ポイント
ロケットの羽は、1枚のステッカーを折って筒に貼り付けるスタイルです。
説明書にはぐるっと一周貼り付けるように書いてありますが、実際はスキマが空きます。
これで正しいようです。
発射管の水を青線まで入れると、水素と酸素をたくさん貯めることができる
写真の右側の発射管の水位が青いラインにまで上がってくるように水を入れると、発射管の空気がたくさん押し出されて少なくなります。
すると、チューブを通ってのぼってくる水素や酸素をたくさんためることができます。
たくさん貯めないとロケットが発射しなかった。
電気分解の途中で筒の水があふれることがある
ロケット本体を左の発射管に取り付けて電気分解を始めると、発射管にガスがたまって水位を押しさげます。
すると、チューブでつながっているもう一方の筒の水位が上がります。
ガスを写真左側にある発射管のオレンジのラインちかくまで貯めると、右の筒からは水があふれます。
途中で右の筒の青い蓋を開けて水をスポイトで抜いてしのぎました。
「水素エネルギーロケット」の実験の方法
組み立てができたら、実験を始めます。
発電機のハンドルを回して水を電気分解
まず、発電機のハンドルを回して、水を電気分解します。
発生した水素ガスと酸素ガスがチューブで発射管に移動
すると、水素ガス筒の中に水素ガスと酸素ガスが発生し、それぞれがそのまま1つのチューブの中を流れていきます。
水素ガスと酸素ガスはロケットの中に貯まります。
水素と酸素のガスがたくさん貯まったら発射ボタンを押す
水素ガスがロケットの中に十分に貯まったら、点火器のスイッチを押して、発射管の内側で火花を飛ばします。
すると、ロケットの中の水素ガスが燃えて、ロケットが飛び上がります。
かなりの速さで飛び上がるからよく見ててね。
実験の結果
私たちは、この実験を何回か繰り返してみました。
はじめはガスが足りなくて、ロケットが飛ばなかった
最初は、水素ガスの量が足りず、ロケットが飛び上がりませんでした。
そこで、発電機のハンドルをもっと回して、水素ガスを限度ギリギリまで筒に貯めてみました。
そして、点火器で着火したところ、見事にロケットが飛び上がり、天井にぶつかりました。
角度をつけるとロケットは遠くまで飛んだ
次に、ロケットに角度をつけて、水素ガスを貯めて着火させてみました。
すると、ロケットが斜めに飛んで、4メートル近く飛んで落下しました。
ロケットを意図した軌道で飛ばすには調整が必要だと学んだ
水素ガスの量やロケットの角度によって、ロケットの飛行距離が変わることがわかりました。
子供は何度も実験を繰り返していました。
また、発電機のギアや電気分解の仕組み、水素ガスの燃焼の様子なども観察して、水素エネルギーの原理を5歳なりに学ぶことができたようでした。
まとめ
水素エネルギーは、水と電気だけで作れる、環境にやさしいエネルギーです。
水素ガスは引火性が高いので、扱いには注意が必要ですが、この実験で発生する水素量であれば安全に扱うことができました。
このキットを使って、水素エネルギーの楽しさとパワーを体感することができました。
水素エネルギーを子供にわかりやすく説明したい方は、ぜひこのキットを試してみてください。
子供はロケットの打ち上げを楽しみつつ学んでくれます。
コメント