切り花は癒やしと知育教材の一石二鳥
切り花は、幼い子供が相手であっても、マイペースに命の営みを観察させることができます。
今回は、日常的に入手しやすく、扱いも簡単な切り花が、家の中に彩りを添えてくれるだけでなく、幼児教育にも向いているというお話です。
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切り花は様々なところで売られている
会社から家に帰る途中、お花屋さんって意外にたくさんありませんか。
最寄りの駅までの道中や駅構内、乗り換えの駅までの通路などにある小さなお店の中に、所狭しとカラフルなお花が並べられています。
夕食の材料を買いに行くスーパーにも、可愛らしい仏花たちが片隅に置かれています。
切り花で多様な触感を楽しむ
切り花であれば、間近で色や形を観察することができます。
また、切り花をつんつん・なでなでしたり、つまんだりすれば、スベスベした花びらや起毛した葉の感触などを楽しむことができます。
ほかの人に見せるお花ではないから、ぼろぼろになってもOK。
もふもふな触感を楽しめる切り花
様々な触感を楽しめる切り花ですが、一番のオススメはもふもふ系です。
ブルースターは、3cmほどの青い花や葉や茎が柔らかい毛で覆われていて、触ると癒やされます。
私はずーっと触っていたくなります(笑)
ブルースターは、茎をカットしたあと切り口から出てくる白い汁を水の入ったコップの中などで洗ってから花瓶に挿します。
他にも、フランネルフラワー、バニーテール、ディクタムナスなど、もふもふしている切り花はたくさんあります。
つんつんな触感を楽しめる切り花
つんつんした触感も、子供は大好きです。
ドラムスティックはポップな形で、インパクト抜群。このままドライフラワーにもなります。ほどよいつんつんを楽しめます。
他にも、ルリタマアザミやセンニチコウがオススメ。瑠璃色や赤の丸いぽんぽんは、花束の差し色としても映えます。
食べ物に関係する植物
お花屋さんで売られている切り花は多種多様。
食べ物に関連した切り花も季節に応じて店頭に並びます。
野菜(エンドウ・オクラ・唐辛子・トマト・アーティーチョーク等)
オクラってこんなふうになるんだよ、と教えてあげることができます。
エンドウは、花やツルと一緒に実がついたものが可愛らしいのでオススメです。
穀物(コメ・古代米・ムギ・アワ 等)
穀物関連もお花屋さんでよく見かけるので買って帰るのですが、粒がすずなりになっている姿は、子供の興味をそそるようです。
遠慮は要りません、ひと粒ずつ、ぶちっと手にとって、観察させてあげてください。
これ、炊くとごはんになるんだよ。と教えてあげることができます。
果物(ベリー各種・柑橘類・パイナップル等)
実ものは切り花に添えるとほっこり豊かな印象になります。
ブルーベリーや木苺は枝についた状態で、りんご等木になっている類の観賞用果物は竹ひごに刺した状態で売られています。
おいしそうだけど、たべちゃだめだよ。
特性の観察や実験もできる
切り花の素晴らしいところは、水を吸い上げる様子が観察できるところです。
萎れていた切り花が復活する
切り花を買って帰宅する頃には、お花は少し萎れていることがあります。
しかし、花瓶の水を吸わせて一晩たつと復活します。
色水を吸わせて導管の様子を観察
さらに、色水を吸わせてみると、葉や花びらの先端まで導管が張り巡らされていることがわかります。
着色剤に10分ほど挿しておけば先端まで色水が到達します。
着色剤には様々な色があります。
切り花で様々な観察・実験・工作が楽しめる
そのほかにも、様々な観察や実験、工作などを楽しむことができます。
✓ 蕾の開花や種ができる様子を観察
✓ お水を吸い上げる量を比較
✓ 様々な水で花のもち時間を比較
✓ 葉や花が乾燥していく様子を観察
✓ 押し花やハーバリウムを作る
切り花を買ってきた後の3ステップ
小学校の教室で花瓶のお花を管理する係になった人は、毎日お水を交換するノルマが課されませんでしたか?
私は凝り性だったので、毎日少しずつカットした切り口を、先生に借りたライターで焼いていた覚えがあります。当時、お花って大変だな、という印象がありました。
しかし、昨今の切り花の管理は楽ちんです。延命剤が高性能なので、花瓶に挿す時点で水に入れておけば、夏以外であれば、元気なお花を1週間以上楽しめます。
ステップ1:水を入れた花瓶を用意
切り花を買ってきたら、包装を解く前に水を入れた花瓶を用意します。
切り花のボリュームに合う花瓶を選ぶ
切り花のボリュームに合う花瓶を選びます。
後述しますが、おうちにあるコップ・ビーカー・空き瓶でもOK。
転倒防止のため、なるべく重たい入れ物を選びましょう。
延命剤入りの水を作る
切り花を買うと延命剤がおまけでついてきます。
花瓶とは別の容器に、延命剤のパッケージに書かれた量の水を入れて、延命剤を全部混ぜます。
ほとんどの延命剤は500ccの水に対して1袋使います。
花瓶に延命剤の混ざった水を入れる
選んだ花瓶に延命剤入りの水をたっぷり注ぎます。
ヒマワリや、さきほどご紹介したブルースターなど、茎が起毛している切り花の場合はお水がにごりやすいので浅めに入れましょう、などと言われていますが、あまり考慮する必要はありません。
理由としては以下のとおりです。
・「浅水」とは5〜10cm程度の深さを言いますが、テーブルなどに飾る花瓶は小さく、水があまり入りません
・深水が求められる切り花を一緒に挿すことが多々あります
・延命剤を入れればにごりにくくなります
子供が切り花に触れたり、切り花が風に揺れたりしたときに、水があふれ出ることがないよう気をつける程度で大丈夫です。
ステップ2:不要な枝を切り落とし長さを整える
切り花専用のハサミを使って、切り花全体の形を整えます。
茎を切るときに使う水を用意
茎を水の中で鋭い刃を使って切ると、切り花の水を吸い上げる力が維持されます。
まず、カットする時に茎の先端を漬けておく水を用意します。
容器には、洗面器や口の広いコップなどを使います。
切り花のプロポーションを決める
全ての切り花を持って、配置を仮決めします。1本ずつ高さを変えてみてもOK。
切り花は、茎の湾曲や花のついた角度によって、安定する位置がそれぞれ異なります。お花がなるべく前を向いてくれるように、この時点で位置を調整します。
一番背の高い花が、選んだ花瓶の2倍の高さになるようにすると、見た目のバランスがよく、安定します。
原則は2倍ですが、葉の連なる様子が素敵なので、ユーカリはそのままにしました。
茎を水の中で斜めにカット
カットする位置を決めたら、水の中で、パチンパチンと斜めにカット。
不要な葉や花を落とす
お水に浸かったり、花瓶の中に入ってしまったりする部分の花や葉は取り除きます。
ちなみに、低い位置にお花がついていても、枝の分岐点より上でカットすると使えることがあります。
ステップ3:切り花を花瓶に挿す
形を整えた切り花を再度束ねて、花瓶に入れます。
切り花を束ねて花瓶に入れる
束のまま、花瓶に挿します。
子供が見て触って楽しむ切り花なので、かっこわるくてもOK。
華道と茶花のいけ方の違いについて
ちなみに、花道やフラワーアレンジメントは、一本ずつ切り花を挿しますが、茶道の茶花は、ここで説明したように束を作って花器に一度に入れます。
束を作るときに花瓶の縁に当たる部分を持つと、花瓶に挿したときに形を維持することが容易になります。
季節の花を少しずつ楽しむ場合は、茶花のいけ方を採用すると良いでしょう。
切り花を飾るために必要な道具
切り花を飾る上では、絶対買ったほうが良い道具と、そうでもない道具とがあります。
花瓶は買う必要なし!オススメの花器
桜の枝を、白ワインのボトルに。
ラナンキュラスをiichikoの空きボトルに。
小さいバラとブルースターを使っていないマグカップに。
空缶を使うことだってできます。
口が大きく、切り花が安定しない場合は、セロハンテープなどを渡して花留めにします。
もし、購入を検討する場合は、ガラスの花器で高さが20cm以内のものがおすすめです。どっしりと安定し、少し細身だけど口が狭すぎないものがベスト。
おすすめのハサミ✂️その1:坂源 ハンドクリエーション
ハサミは是非買ってください。切れ味が良いのでお花のもちが違います。普段使いのハサミは、お水が付いて錆びてしまう心配も。
坂源 ハンドクリエーション 古流タイプ ピンク(Amazon)
私は青山フラワーマーケットに売られていたはさみを購入して使っています。はさみの老舗メーカー「坂源」とのコラボ商品とのこと。
とっても使いやすいはさみです。Amazonにも坂源の同じ形のはさみが売られていますが、こちらはグッドデザイン賞受賞作。
枝ものもガツンと切れます。切れ味バツグンの刃はフッ素樹脂加工で錆びにくく、カバーが付いているので安心。
おすすめのハサミ✂️その2:アルス クラフトチョキ
フラワーアレンジメント用のハサミです。柔らかい茎をカットできます。
切り花を買うと、切り口に湿った脱脂綿やゼリーをつけて、アルミ箔や耐水性のある紙でくるまれていたり、花束がゴムでまとめられていたり、包装紙で全体がくるまれていたりします。
切り花の茎だけでなく、これらの包装を解くためにハサミを持ち変えるのが面倒という方には、おすすめです。
洗浄道具も必須:アズマ ボトル用スポンジ
花瓶は使い終わったら必ず洗剤などできれいに洗ってください。
花瓶がきれいだと、次の切り花が長く保ちます。
しかし、食器用スポンジを使用することに抵抗感があったり、食器と花瓶は形が違うので、普段遣いのスポンジでは届かなかったり、細い口に入らなかったりして、新調する場合は以下のスポンジがおすすめ。
いろいろ買って試してみましたが、こちらのスティック付きのスポンジがどの花瓶にも使えて便利でした。
細い注ぎ口にも入るし、長い花瓶の底までスポンジが届きます。スポンジが柔らかいので、角張ったところにもフィットしてくれます。
延命剤のボトル:アイメディア 切り花栄養剤
手軽に楽しむためには、延命剤は必需品です。切り花を購入した際についてくる延命剤は使い切る必要があるので、500ccなど指定の量の水に薄める必要があります。
ポンプ式のボトルに入った延命剤は、ワンプッシュで100cc分、150cc分、といったように少量の単位で使えます。
例えば、こちらの製品では、水100mlに対して、1プッシュ(約3ml)を入れた「希釈液」を作り、生け水として使用します。
切り花を頻繁に飾りたい方にはおすすめです。
切り花を飾ると、無駄遣いが減る?!
一定のボリュームの切り花を購入すると、千円単位のお金がかかります。
切り花の保ち1週間〜1ヶ月程度。切り花を1ヶ月に2回購入するとなると、無駄遣いだと言われてしまうかもしれません。
でも、一方で、切り花を買うと、幼児教育の効果以外にも様々な影響がもたらされます。
・セラピー効果で気持ちが豊かになる
・部屋をきれいに保つ習慣がつく
結果的に、他の物欲が抑えられるという話をよく聞きます。
一万円の買い物を抑制できれば、千円の花束を10回購入できます。
その花たちのセラピー効果で次の一万円の買い物を抑制すれば、、、良い買い物と言えそうです。
切り花を子供と鑑賞する場合の注意点
子供と切り花を楽しむ際のリスクで代表的なものは以下のとおりです。
✓ 花瓶を割る
✓ 切り花を口に入れる
✓ 延命剤入りの水を誤飲する
✓ 切り花に触れてかぶれる
あくまでも観賞用として売られている食べ物関連の切り花は、おいしくないので、お口にもっていったり食べたりするのはおすすめできません。
防腐剤等の入ったお水を吸っているので、安全性も少し心配。
また、延命剤入りの水を子供が誤飲した場合は、牛乳や水を大量に飲ませ、様子を見ます。
いつもは子供の手の届かない場所に置いて、大人と一緒に楽しむようにしよう!
さいごに
私は以前茶道を習ったときに、茶花の可愛らしさに惹かれたのがきっかけで、おうちで花を飾るようになりました。
切り花を見た子供は、毎回とても良い反応を見せてくれています。
切り花に慣れ親しんだ子供は、バイオサイエンティストなど、自分の才能を活かすことができるジャンルを将来開拓するきっかけを与えられるかもしれません。
まずは、花屋で小さなブーケを買って、子供の反応を確かめてみてはいかがでしょうか。
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